Vtuber事務所にじさんじは、現在所属ライバーおよそ150名という超大型の事務所です。
人気ライバーを多数抱えるにじさんじですが、近年「つまらない」「昔のほうが良かった」という声もある様子。
なぜ日本のVtuber事務所を代表する大手事務所にそのような批判が集まっているのでしょうか?
今回は、にじさんじがつまらないと言われる原因や衰退理由について解説します。
にじさんじがつまらないというのは本当?

まず、にじさんじがつまらないというのが本当なのか、実情を見ながら検証していきましょう。
現在のにじさんじの主なデータは以下の通りです。
- 所属ライバー数 約150名
- 2025年4月期売上高 319億9500万円
- 2025年4月期最終利益 87億2500万円
会社の業績だけを見ると、Vtuber事務所としてはやはりトップクラス。
大幅増益となっており、「つまらなくなった」「衰退した」という声に反して人気は伸び続けているようです。
実際に「つまらない」と感じる視聴者もいる一方で、新しい視聴者の獲得に成功しており、一概に衰退しているとは言えない状況であることがわかりました。
にじさんじの衰退理由は?
業績が良い一方で、にじさんじが衰退したと感じる方が多いのもまた事実。
その理由としては、以下のようなことが挙げられます。
所属ライバー数の増加

まずは、にじさんじに所属するライバーの数が大幅に増加したことが挙げられます。
所属ライバーが増えたことで、人気が分散され、抱えるファンの数自体は減少したライバーも。
昔から応援しているライバーの視聴者数が減ったことで、「にじさんじが衰退した」と感じるのかもしれません。
実際、ネットでは「人数が多すぎて追い切れない」といった声も見られました。
人数が多くなったことで、自分好みのVtuberを見つけやすくなった反面、いわゆる箱推し(にじさんじ全員を推す)というのは難しくなっているのではないでしょうか。
Vtuberの総数の増加
にじさんじに限らず、Vtuber全体の数が増えたことも、衰退理由の一つと考えられます。
こちらも上記と同じく、人気の分散に繋がっており、にじさんじから他のVtuberに推し変したという方も少なくないはず。
以前のように、「Vtuberといえばにじさんじかホロライブ」のような状況ではなく、さまざまな事務所が設立され、個人Vtuberの活動も盛んになっています。
Vtuber業界は飽和状態とも言われ、デビューしても鳴かず飛ばずなことも珍しくありません。
そんな中で、にじさんじとしてデビューしてもなかなか伸びないライバーもいることから、視聴者が衰退を感じてしまうのではないでしょうか。
他事務所の台頭

にじさんじが落ちたというよりも、他事務所の人気が伸びたことで、相対的に衰退したと感じている可能性もあります。
前述した通り、にじさんじ・ホロライブ二強時代から、Vtuber事務所が多数ある時代へと変化した現在。
あおぎり高校やななしいんくといった中堅事務所が急速に人気を伸ばすほか、.LIVEやぶいすぽっ!、のりプロなど、人気Vtuberを抱える事務所が増えています。
いわゆるオールジャンル事務所だけではなく、「アイドル」「ゲーム」など一つのジャンルに特化した事務所が増えたことで視聴者も分散。
大手事務所所属というだけではなかなか伸びにくくなったことで、にじさんじは衰退したと言われてしまっているようです。
にじさんじは昔のほうが良かったと言われる理由
にじさんじには、「つまらない」「衰退した」という声以外にも、「昔のほうが良かった」という意見もあるようです。
このような意見が出る理由として、にじさんじの方向性が変わったことが挙げられます。
ここからは、にじさんじの変化について詳しく見ていきましょう!
アイドル売りの増加

ここ最近のにじさんじの傾向として、デビュー時からユニットとして売り出されることが多くなりました。
以前のように雑談やゲーム配信メインのライバーは少なく、どのライバーも歌やダンスをこなしています。
オリジナル楽曲の発表やライブの開催など、活躍の場は広がっているものの、「配信者」というよりは「アイドル」という活動が増加。
昔からの視聴者の中には、「歌やダンスはそこまで求めていないから、自由に配信する姿が見たい」と感じる方が多いようです。
活動の割合が、配信100%だった時代から、配信50%・音楽活動50%のようになった現在。
昔とは活動方針が大きく変わったため、「昔のほうが良かった」という意見があるのではないでしょうか。
人気ライバーの卒業

所属ライバー数が増加している一方で、卒業するライバーもいます。
2024年から現在にかけてライバーの卒業が相次いでおり、「にじさんじ卒業ラッシュ」との声も。
特にファンに衝撃を与えたのは、これまで長年活動してきて1人も卒業者がいなかった1期生からの、勇気ちひろさんと鈴谷アキさんの卒業です。
さらに、2025年4月には多くのファンを抱えていたENライバーのアイク・イーヴランドさんが即日卒業をしました。
このように、にじさんじを支え続けたライバーが続々と卒業を発表していることで、「昔のほうが良かった」と感じずにはいられないファンも多いようです。
コンプライアンスの強化
「昔のほうが良かった」と言われる原因の一つとして、近年のコンプライアンス強化も考えられそうです。
現在は、配信者やVtuberという存在が広く認知された一方で、少しの失言でも大きな炎上に繋がるリスクがあります。
にじさんじに限ったことではありませんが、配信者を抱える企業がコンプライアンス研修などに力を入れることがもはや当たり前の時代。
以前は過激な発言や破天荒な企画が多かったにじさんじライバーも、やや保守的な言動になる傾向が見られます。
誰も傷付けない配信をするために必要な配慮とはいえ、コンプライアンスを意識した風潮がつまらないと感じてしまうのかもしれませんね。
まとめ
今回は、にじさんじが「つまらない」「昔のほうが良かった」と言われてしまう理由や、衰退原因について解説しました。
にじさんじは、業績だけを見ると増益しており、いわゆる「リスナー離れ」の状況にはありません。
しかし、所属ライバーやVtuber全体の増加に伴い、人気が分散されたことで衰退したように感じる方が多いようです。
また、事務所の方向性が配信メインから音楽活動を積極的に行うスタンスに変化したことや、人気ライバーの卒業が続いたことで、昔のほうが良かったという声が挙がっています。
たしかに、昔から応援している方にとってはなかなか受け入れられない変化もあるとは思いますが、ライバーが視聴者を楽しませようとしていることには変わりないはず。
今は大きな転換期にあるにじさんじが、今後どのような活躍を見せてくれるのかが非常に楽しみですね!
コメント